はじめに
ATP3012は、15種類のプリセットメッセージを内部EEPROMに設定することができます。この実験では、プリセットメッセージの設定と発声を試します。
概要
プリセットメッセージの設定は、AQUEST社が提供するアプリ PicoRomWriter(※1) を使えば、ホストPCからシリアル通信で簡単にできます。他にも、発話速度や文末無音長、チャイム音(2種類)を設定できます。
(※1) https://www.a-quest.com/products/pico_rom_writer.html からダウンロード
下は、PicoRomWriterの画面と概要です。詳細は上記HPで確認して下さい。

以下は設定手順です。
①ATP3012とホストPCをシリアル接続してPicoRomWriter.exeを実行する
②LSI型番(ATP3012),ボーレートを選択
③Saveでメッセージファイル(.koe)をホストPCに出力する
④メッセージファイルの内容をメモ帳などで編集する(※2)
⑤Loadで編集したメッセージファイルを読み込む
⑥必要に応じてSpeedやLast Pause Lenを調整する
⑦Writeで内部EEPROMに書き込む
⑧Verifyで正常に書き込まれたことを確認する
⑨Readで書き込んだ内容がアプリ画面に反映されていることを確認する
⑩書き込んだ音声記号列を選択し、TestもしくはSendで発声内容を確認する
(※2) プリセットメッセージは、ローマ字表記の音声記号列(null終端含む)で表現し、1メッセージは128 byte以下(null終端含む)、15メッセージ全体(null終端含む)は960 byte以下に制限されます。
プリセットメッセージを使うには、動作モードを スタンドアロンモード (PMOD1端子:Lo,PMOD0端子:Hi) に設定します。スタンドアロンモードでは、メッセージセレクト端子のPC0~PC3いずれかに変化があった場合に、各端子の状態(下表)から発声するメッセージを確定して発声します。逆に言うと、セレクト端子の状態に変化が無ければ発声しないので、発声させるには外部から端子を操作する必要があります。

内容
ブレッドボードに下図の回路を組んで実験しました。メッセージセレクト端子の制御はPICマイコンで行い、タクトスイッチを押す毎に、設定した8つのプリセットメッセージ(上表)を順番に発声します。ここでは、SpeedとLast Pause Lenはデフォルトのままです。チャイム音は試していません。

結果
実験の様子の動画(音声付)です。タクトスイッチを押しているだけの絵面です。
まとめ
今回は、設定した挨拶文の音声記号列を発声させただけですが、温度センサーや近接センサーなどからの環境や状況変化に応じたメッセージを発声させると楽しいガジェットになるでしょう。また、表示器が使えない環境下では、音声による情報伝達は有効であり、音声合成LSIは色々な場面で活用できそうです。(音声記号列のアクセント編集は面倒ですが)
– 以上 –