レフレックス・ラジオの作製

はじめに

レフレックス・ラジオは、受信した高周波と、検波した低周波の両方を一つのトランジスタで増幅する効率のよいラジオです。感度も良く、外部アンテナなしでも聴くことができます。

概要

下は、レフレックス・ラジオのブロック図です。受信波は、トランジスタで高周波増幅した後、検波を経て同じトランジスタで低周波増幅します。

内容

下は、作製したラジオ基板の回路図です。学研 電子ブロックのレフレックス1石+ICアンプラジオを参考にしました。

①アンテナの2次コイルで受けた受信波は、トランジスタで増幅され、増幅した高周波は倍電圧検波に入る
②検波された信号は、アンテナの2次コイルに流れ、コイルの誘導作用によって高周波は除去され、低周波は同じトランジスタで増幅される

Outputにセラミック・イヤホンを繋げばラジオを聴けますが、本作品ではアンプ基板(ユニバーサル基板でつくる386アンプキット:秋月電子通商)で増幅してスピーカーに出力します。

倍電圧検波について

倍電圧検波は、マイナスの信号電流をコンデンサに蓄え、これをプラスの信号に加えることで元の信号を倍増します。これにより、検波信号のS/Nを向上します。下図で説明します。

本作品は、ダイオードD1,D2にショットキー・バリアダイオードの1SS108を使用しましたが、いろいろなダイオードで聴こえ方を比べてみて下さい。

結果

写真が完成したレフレックス・ラジオです。ケースは、市販の味噌のプラ容器を流用しました。容器の傾斜によって、スピーカーがいい具合に斜め上向きになります。使ってみたところ、今居る川崎のワンルームマンションで、NHK第一とラジオ日本を聴けました。(地域や居住環境によっては、他局も受信できると思います) なお、ビルやマンションなど受信しづらい環境では、窓際や柱(鉄骨)の近くで受信感度は多少良くなります。

感想

作製したレフレックス・ラジオは、部品点数が少なく感度が良いので、電子工作にはうってつけです。ブレッドボードに組めば、部品/回路変更も容易なので自分好みにチューニングできます。是非、自作ラジオにトライしてみて下さい。

– 以上 –