ラーメンタイマーの作製

はじめに

インスタント食品はいろいろありますが、お手軽でおいしいカップ麺の人気は群を抜いています。カップ麺をおいしくいただくには、お湯を入れてからの待ち時間が重要なことは言うまでもありません。今回、カップ麺にはなくてはならないラーメンタイマーを自作しました。

概要

カップ麺の待ち時間は3分/4分/5分があります。作製するラーメンタイマーは、待ち時間を選択してスタートするとLEDが点滅し、タイムアップでブザーが鳴るという簡単なものです。

内容

このラーメンタイマーは、時間選択スイッチを押下する毎に待ち時間が「3分」→「4分」→「5分」→「3分」→(以下繰り返し)と遷移します(下図)。

このように、スイッチ押下などの外部イベントによって状態/処理を切り替えるような構造をステートマシン(state machine)と呼びます。ステートマシンの実装には、C言語では一般的に switch case文が使われます。ステートマシンは、制御機器など多方面で使われており、その仕組みと使い方を理解すれば様々な場面で活用できます。

方法

ラーメンタイマーのクロックは、PICマイコン内蔵のタイマー2モジュールの周期割り込みを使います。タイマー2は、コンパレーターと周期レジスタPR2を持っています。8ビットのアップカウンターTMR2がPR2と一致するとTMR2は0クリアされ、一致出力が出力されます(下図)。また、この間ハードウェアだけで動作しているので、正確な一定間隔となります。タイマー2の一致出力の回数が、ポストスケーラー(分周器)の設定になると、割り込み要因となるTMR2IFビットがセットされます。ラーメンタイマーは、0.5秒毎に割り込みをかけ、割り込み回数をカウントして都度LEDを点滅します。

結果

左下写真は、ブレッドボードに実験ユニットを組んだ様子です。右下写真は、それをケースに収めたもので電池3[V]で動作します。また、待ち時間毎にブザーの鳴動回数を分けました。即ち、3分なら3回、4分なら4回、5分なら5回ブザーが鳴動します。

感想

シンプルな分、使いたい時にすぐ使えるのでカップ麺作りに重宝しています。また、ブザーをメロディーICにしてみるなどオリジナルのタイマーに発展させることができます。簡単なものからアイデアを広げていけるのも電子工作の醍醐味です。

以上